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作品11:
線練込(せんねりこみ)四方小皿(4寸)。タタラ板を色々な厚さにスライスし、それを茶・黄・桃色・紫など様々な色泥漿で貼り合わせました。その塊を歪ませ、断面が見えるよう再びスライスし、正方形に切り出し、型を使って成形。
素焼き後、透明釉を掛けた後、釉を拭き取って、マットな仕上がりに。

柏餅を盛りつけてみました。

 

作品10:

墨流し皿。タタラの変形皿で、素焼きの後、黒呉須と青呉須を混合したもので渦巻きを描き、縁の2箇所にベンガラを塗っています。自作の梨灰釉を施釉していますが、釉が激しく流れ、呉須やベンガラが滲んで、墨流しのようになっています。

鮭の木の芽焼きを盛り付けてみました。

 

作品9:

佐々木好正作 弥七田織部こま絵碗 の写し。土は信楽の並こし。素焼き後、手ろくろの上でゆっくり回しながらベンガラでこま絵(線)を描き、下絵具で小さな赤の点を打ち、白化粧土を小筆で散らした上に、石灰透明釉を施釉しました。その上から、自作の梨灰釉を基礎釉とした織部釉(とても流れ易い)を散すように筆塗りしました。

飯碗には小さく、汲み出しとしては大きな、中途半端な大きさですが、蕪蒸しなどの蒸し物(他に蓮蒸し、薯蕷蒸しなど)用として作りました。

 

作品8:

線練込(せんねりこみ)角小鉢。まず、同じ厚さのタタラ板を青の色泥漿で貼り合わせ、何層か重ねあわせます。それを細長く切りだし、断面を縦にしたり、横にしたりして、共土の泥漿で貼り合わせます。しばらく寝かせてから、断面が見えるようスライスしてタタラ板とし、石膏型を使って成形しました。

手持ちの松花堂弁当箱に収まるよう、収縮率を考慮して石膏型を作成しています。

松花堂弁当箱への盛り込み例です。

 

作品7:
織部舟形向付です。透明釉として自作の梨灰釉を、織部釉としてそれに酸化銅を添加したものを用いました。
土は信楽の並こしで、酸化焼成。ベンガラで奥内側面には3尾のタツノオトシゴ、向かいの内側面にはアカクラゲ、海亀の左右には流水紋、外側面には波頭を描いたつもりでしたが、自作釉がとても流れやすいために、絵柄が滲んで判然としません。残念ながら失敗作です。

そのままお蔵入りも忍びないので、一度は使ってやろうと、カツオの刺身を盛ってみました。失敗作とはいえ、それなりに様になっていました。
意図した訳ではありませんが、両側の織部釉の部分がまるで大葉(青シソ)のようです。作品としては不出来でも、器としては何とかなる場合があるようで、そこが器使いの不思議なところ。

作品6:
呉須絵湯飲です。呉須で下絵を描き、自作の梨灰釉を掛けました。この釉がとても流れやすいので、安南写と呼ばれる焼き物のように、釉が呉須を引きずって、滲むことを期待していました。しかし、予想を遥かに超えて滲み、描いた図柄とは似ても似つかない中国桂林の山々のような、不思議な景色が現れました。

作品5:
辻清明作百合形向付を参考にしましたが、清明作の花弁は5弁のところ、本作は6弁としました。土は信楽の並こし、釉薬は白マットで、酸化焼成です。

トロ茄子とセミドライトマトの和え物を盛りつけてみました。

作品4:
半端な量の粘土が残ったりしたら、箸置きを作ります。1個当たり10~20gの粘土しか必要ありませんから。
箸置きの長さは出来上がり6cm内外が適当かと思います。収縮率を考慮すると、型は7cm程度となります。型作りの手順は以下のとおり。
粘土で原型を作る⇒焼石膏で型を取る⇒1週間以上乾燥させる

箱に納めて差し上げると、喜ばれます。

作品3:
薪ストーブの木灰で釉薬を自作。その試し焼き(還元焼成)です。釉薬が濃かったためか、想定とは異なって白濁してしまいましたが、怪我の功名で、何か不思議な色合となりました。
マイワシの鞍馬煮(山椒煮)を盛り付けてみました。

 

作品2:
オオオニバスをイメージした中皿(8寸)。葉脈は、白化粧土のスポイト描き(イッチン)。織部釉をやや薄目に吹き付けました。ヒラソウダガツオのタタキ(焼き切り)を盛り付けてみました。

竹すだれを敷けば、蕎麦皿としても使えます。

作品1:
古染付風の貝形向付。白志野土の型打ち成型で、石膏型は自作。古代呉須で下絵を描き、石灰透明釉を掛けました。ご愛敬で、ヤドカリと小さなイソギンチャク(右上)を描いてます。裏は三つ足になっています。

 

千葉県産イナダの刺身を盛り付けてみました。